2017.12.29-31 槍ヶ岳北鎌尾根(敗退)

日付 2017/12/29-31  参加 穴井(CL・投稿)、瀬沼、久米、久野、山口
アルバム:https://photos.app.goo.gl/nhecykj1MJ9kgcjP2

年末の合宿山行。槍ヶ岳北鎌尾根組は全員が冬期のオンサイトトライでしたが、直前のクリスマス寒波での大雪ラッセルに加え、渡渉失敗、天気予報に振り回されたこともあり敗退しました。結果的には千天出合いまでのラッセルと渡渉に終始した山行となってしまったが、次回のリベンジに向けて各自、収穫もあった山行になったかと思います。

唯一好天となった12月30日。千天出合い付近から北鎌尾根を見上げる

12/29 新穂高温泉に車を回して大町側の葛温泉ゲートに駐車して準備を済ませ歩き出す。意外にも他に車は無く我々だけでスタート。
七倉山荘で警備隊に登山届けを提出した。聞けば、単独2人と1パーティーが北鎌に前日から入っているとのとこだったが、このあと実際に確認できたのは単独1人のみであった。
高瀬ダムまではちょうど2時間の歩き、堰堤までのつづら折りの道路が長く、重荷に応える。ダムに上がってから湯俣まではその倍ほどの歩きだ。ダムを過ぎてから徐々にラッセルとなったが、湯俣までは数日前に硫黄尾根に入ったと思われるパーティーのトレースを快適に使わせてもらった。
湯俣に向かう林道が途切れると雪も多くなった。
昼過ぎに晴嵐荘を過ぎ、水俣川手前でウェーダーを履いた。実際はこの後も暫く単独の巻き道トレースがついていたので確認してから履けばよかったのだが、最初のつり橋を渡ってすぐに渡渉を始めてしまい大きく時間ロスしてしまった。
つり橋は夏来た時は千切れかかっていたが、綺麗に修復されていた。
最初の渡渉点は腿上ほど、ダブルストックが役に立った。こと後も7~8回ほどの渡渉があった。
沢沿いはとにかく新雪の踏み抜きラッセルが応えたが、暫く進むと中東沢の手前で単独者が引き返してきた。雪が多すぎて手におえないとのこと。ここから先はノートレースとなり、交代してラッセルして進むが、胸ラッセルほどとなり100m進むのに1時間ほど使う場面もあった。
予定では悪天を見越して29日中にP2手前まで伸ばしておきたかったが、千天出合のだいぶ手前の地点でBPを張った。穴井はワカンでウェーダーを切ってしまい右足を浸水させてしまい、軽度の凍傷を負った。山から下りて一週間経った今も指先の感覚が戻らず意外と凍傷はたちが悪い。
12/30 6時出発でラッセル開始。この日は朝から好天で2時間ほど進むとようやく北鎌の末端が見えてきた。昨晩に雪の具合を見ながらとにかく行けるところまで進もうと話してBPを後にした。
水深の深いところではウェーダーは使えたが、足上げが悪いのが難点だった。それにしても厳冬期の沢登りも悪くなく、意外と楽しい。
パウダーの新雪にもがきながらひたすらラッセル。
結局、12時過ぎにようやく千天出合まで伸ばしたが翌日からの寒波予報が読めないこと、メンバーの体調不良等もあり、あっけなく敗退することとした。
この日は予報通り文句なしの好天。振り返れば北鎌尾根を良く眺めることができた。後ろ髪引かれる思いで付けたトレースを引き返した。
帰りに湯俣で足湯に浸かり、冷えた体がよく温まった。
紅葉の時期に来れば別天地。最高だと思う。
15時過ぎに名無避難小屋まで引き返す。引き返したトレースがいくつか増えていたが、時間も時間なので小屋を利用させてもらい大量に余った行動食と酒を減らすことにした。年季の入ったストーブに薪が良く燃え遅くまで酒が進んだ。
12/31 名無避難小屋から葛温泉まで来た道を引き返す。
七倉山荘で唐沢幕岩のアイスから帰ってきたパーティーと言葉を交わす。ラッセル敗退したとのこと。
突っ込めないこともない今年の北鎌であったが、パーティーとしての実力不足を痛感。
今回の反省を踏まえ、来年のリベンジに繋げたい。

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